ファクトコントロールとは何か?メリットやデメリット、KKDとの優劣について解説

ファクトコントロールとは

品質管理の考え方の一つとして「ファクトコントロール」という考え方があります。

「ファクト」「コントロール」という文字から、なんとなく「事実ベースで考えることが大事ってことを言いたいんだな」と理解している人が多いと思います。

今回はなんとなく理解している人も多い「ファクトコントロール」について詳しく解説します。

ファクトコントロールとは

ファクトコントロールは「データや数値などを用いて事実に基づいて管理を行う」という品質管理の考え方になります。

品質管理の作業に慣れてくると、段々と作業の速度を求めるようになり、過去の経験をもとにした勘や予想などで作業を進めることがあります。

熟練者の勘や予想は過去の経験に基づいた考え方のため、正しい場合もありますが、実は間違っていて非効率で不確実な方法を取っている場合もあります。

勘や予想などの主観的な考えで、正しいか誤りかよくわからない管理をするよりも、定量的なデータを用いた客観的な判断で品質管理を行うことをファクトコントロールと言います

ファクトコントロールを調べると「QC7つ道具」という言葉をよく目にすると思います。

QC7つ道具は定量的なデータを視覚的に表現して気づきを与える手法の事を指し、ファクトコントロールをサポートするための手法となります。

本記事では説明を割愛させていただきますが、下記記事がわかりやすくまとまっていましたので、QC7つ道具が気になる方はあわせてご確認ください。

参考記事:QC7つ道具とは?「新QC7つ道具」との違いと品質改善に活用する手法

ファクトコントロールとKKD

ファクトコントロールを説明するうえで欠かせないのが「KKD」という考え方です。

「KKD」とは、経験(K)・勘(K)・度胸(D)の頭文字を取ったもので、ファクトコントロールで用いるQC7つ道具とは対極的な手法となります。

主観的な判断を行うKKDと、客観的なデータで管理をするファクトコントロール、対極の考え方となる両者は品質管理を行う上でどちらの方が優れた方法なのでしょうか。

次の章以降では、各々のメリット・デメリットを考え、具体的な例を交えながら優劣について考えてみます。

ファクトコントロールとKKDのメリット・デメリット

ファクトコントロールとKKDには、それぞれ下記のようなメリットとデメリットがあります。

ファクトコントロール

  • メリット
    客観的なデータをもとに判断するため、より正確な管理ができる
  • デメリット
    データを集めて加工する必要があるため、判断までが遅く、管理工数がかかる

KKD

  • メリット
    データを集めて加工する工程がないため、判断までが早く、工数も軽微
  • デメリット
    主観的な判断となるため、管理が不正確なものとなる場合がある

ざっくりとした分け方をすると、ファクトコントロールは「正確さ」を重視して、KKDは「早さ」を重視した方法になります

ファクトコントロールとKKDの優劣

結論としては「優劣は無く、状況に応じて使い分けることが大事」となります。

例えばですが、作成したソフトウェアでバグが多発した際に、ファクトコントロールとKKDでは下記のような初動の違いが生まれます。

  • ファクトコントロール
    データがある程度溜まった段階でバグの発生が多いことに気づき、分析を開始する
  • KKD
    作業中にバグの発生率が高く、発生個所が偏っていることに経験則で気づき、分析を開始する

このように、より確実な分析を行うにはファクトコントロールが必要であるものの、初動の早さを考えるとKKDの方が優れている場合があります。
要するに、KKDを適切なタイミングで使って初動の早さを活かしつつ、より確実な対応方法を考えるためにファクトコントロールを行うことが「早さ」「正確さ」を両立させるために必要な考え方となります。

そのため、どちらが優れているというよりも、状況に応じて使い分けることが重要であることが言えます。

まとめ

ファクトコントロールの概要は下記の通りとなります。

  • ファクトコントロール
    データや数値などを用いて事実に基づいて管理を行うこと

対極的な手法としてKKD(経験・感・度胸)といった方法もありますが、適切なタイミングを考えて意識して使い分けることが重要になります。

「早さ」と「正確さ(品質)」の両立が難しいことはQCDの記事でも紹介していますので、気になる方は合わせてご確認ください。